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2019 年度 研究成果報告書

すばるHSCサーベイを軸とした広域全波長探査で暴く巨大ブラックホール進化の全貌

研究課題

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研究課題/領域番号 16H03958
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 天文学
研究機関愛媛大学

研究代表者

長尾 透  愛媛大学, 宇宙進化研究センター, 教授 (00508450)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード光学赤外線天文学 / 電波天文学 / 多波長天文学 / 銀河進化 / 巨大ブラックホール / 活動銀河中心核
研究成果の概要

すばるHSCで取得された可視光広域データと、電波や赤外線といった多波長での広域データを組み合わせ、クェーサー・塵に覆われた活動銀河核・電波銀河といった多様な活動銀河核種族の新たなサンプルを構築した。このサンプルの統計的性質を調査した結果、主に以下の事が分かった。(1)クェーサーの数密度進化は、明るいクェーサーほど数密度のピークがより初期の宇宙で起きたとするダウンサイジング進化の描像で理解できる。(2)塵に覆われた銀河には、可視光のカラーが異常に青いものがあり、それは塵を吹き飛ばしつつある天体である。(3)可視光で暗い電波銀河は活発な星形成を起こし塵による減光を強く受けている傾向がある。

自由記述の分野

銀河天文学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により、巨大ブラックホールがその莫大な質量をどう獲得していくかという大きな謎について、活動銀河核進化という観点から新たな知見を得ることができた。すなわち、まだ若い段階では塵に深く覆われて可視光で暗く、ガス降着による質量獲得が数千万年かけて行われ、その後ガス降着で活発になった巨大ブラックホール周辺部からの強力な放射圧により周囲の塵が吹き飛ばされると、光学的に薄いクェーサー段階に達する。その後、だんだんとガス降着率が低下すると、巨大ブラックホールの活動性も低下していき、やがては電波ジェットを放射して電波銀河の段階に達するが、その途中段階に相当する天体も可視光で暗い電波銀河として認識される。

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公開日: 2021-02-19  

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