本研究では、大質量星がその進化の果てに起こすコアの重力崩壊とそれが引き起こす超新星爆発ならびに中性子星またはブラックホールの形成を、第一原理的シミュレーションにより定量的に研究することを目指し、問題の定式化、コードの開発とテスト、京コンピューターにおけるプロダクティブランを行なった。ニュートリノ輸送をフルに相対論的に扱うボルツマンソルバーを用いた軸対称2次元でのシミュレーションに世界で初めて成功し、爆発するモデルを構築するとともに、自転の影響も調べた。この計算ではニュートン重力を用いていたので、アインシュタイン方程式を数値的に解くコードを従来とは異なり、球座標上で開発することにも成功した。
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