バリオン間相互作用の統一的理解を目指して、S=-2のハイペロン間相互作用の決定を本プロジェクトでは、研究目的とした。具体的には、NNΞ、NNNΞの未発見グザイハイパー核の構造研究に集中した。実際に使用する相互作用として、格子QCDという第一原理理論に基づいたグザイー核子間相互作用を用いて、構造計算を行った。その結果、NNΞの3体系には束縛状態は現れず、NNNΞの4体系になって初めて束縛状態が存在することを解き明かした。また、NNNΞシステムを観測するためには、重イオン反応による実験が重要であることを指摘した。この研究は、2020年3月にプレスリリースされた。
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