研究課題/領域番号 |
16H04054
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齊藤 和雄 東京大学, 大気海洋研究所, 客員教授 (70391224)
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研究分担者 |
川畑 拓矢 気象庁気象研究所, 気象観測研究部, 室長 (80354447)
福井 真 東北大学, 理学研究科, 学術研究員 (30756557)
伊藤 耕介 琉球大学, 理学部, 准教授 (10634123)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | データ同化 / アンサンブル予報 / アンサンブル変換 / 初期摂動 |
研究実績の概要 |
アンサンブルデータ同化での摂動作成手法として用いられているアンサンブル変換について、変換行列の性質について考察し、対角成分が卓越する条件について論文にまとめた(Duc et al. 2020)。また共分散膨張手法をインフレーション関数の視点からその理論的背景を考察し適応インフレーション手法に関する二つの論文を発表した(Duc et al. 2029; 2021)。非対角成分に由来する初期摂動間の不整合が、予報場にどう影響するかを調べ、レビュー論文(Saito et al. 2021)にまとめた。 解析インクリメントの数理的構造を分析し、その構造を表現するのに用いられる特異ベクトルの数が、摂線形演算子、観測行列、観測誤差共分散行列、背景誤差分散行列のランクのうち、最も小さいものに制約され、特に局所化を適用しないアンサンブル同化を実施する際にはアンサンブルメンバー数からも制約を受けることを示した。また不安定モードが安定モードよりも取り出されやすいことについても数理的解釈を行い、査読付き解説論文(伊藤・藤井、2020、ながれ)として出版した。 本課題の中で最適化したアンサンブル摂動を用いた従来型観測のみを用いた領域再解析が、既存の再解析に対し、過去の豪雨や台風の再現について有効性を確認することができた。これまでの成果を取りまとめ、国際学会を含む複数の学会発表を行った。 アンサンブルに基づく相互共分散行列の特異値分解による顕著現象の要因解析手法を考案し、それを平成30年7月豪雨に適用した結果を論文にまとめた。 なお本課題は、広範囲の豪雨を研究対象に含めるため局所化半径を変えたアンサンブルデータ同化/予報を追加して実施した。また新型コロナウイルス感染症拡大のため、研究打合せと成果発表に支障をきたしたために、令和3年度までを最終的な研究期間とした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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