研究課題
本研究は、内部磁気圏衛星あらせ搭載のプラズマ波動・電場観測器(PWE)で、地球内部磁気圏における(1)プラズマ波動-粒子相互作用を的確にその場(in situ)観測する手段と(2)磁気圏内のグローバルな「物質と場」のエネルギー収支と伝搬を定量評価する解析手段を確立することを目的としている。最終年度は、以下の項目について重点的に研究を実施した。(A) 複数衛星・地上観測網との多点同時観測データの解析:PWINGなどの地上観測網やVan Allen Probesなどの磁気圏衛星とあらせ衛星による同時多点観測を実施した。これまでに地上観測網とは2500回以上、Van Allen Probes衛星とは300回以上の同時協調観測を実施し、Chorus波動と脈動オーロラの1対1対応の関係を明らかにしたほか、同一波源から伝搬するChorus波動や雷ホイスラ波を、Van Allen Probesとあらせ衛星で同定することに成功した。(B)波形データの精密較正と波動の高精細な伝搬パラメータ解析:電界センサは、アンテナインピーダンス・実効長がプラズマ環境・測定周波数の関数となるため、実測データをプラズマ環境と紐づけて定量評価する必要がある。波形較正用パラメータのプラズマ環境依存性を得るために、軌道上で定期的に較正運用を実施し、その特性を統計的に解析した。さらに波形データから高精細なスペクトルマトリクスを求め、Chorusや雷ホイスラ波の伝搬特性を、個々のエレメント単位で詳細に解析した。(C)DC 電場・低周波波動の研究:グローバルな構造変動に関わるDC電場や、イオンモードの低周波波動であるイオンサイクロトロン(EMIC)波の解析を行った。EMIC波については、スペクトルの特徴に基づき、Structured EMICとUnstructured EMICに分類し、それぞれの空間分布を明らかにした。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 14件、 査読あり 19件、 オープンアクセス 19件) 学会発表 (91件) (うち国際学会 62件、 招待講演 19件)
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