研究課題
令和4年10月-12月の3か月間,LHDで軽・重水素実験を実施した.令和3年までのLHD実験では,金属不純物流入束の抑制を目指して外部RMP磁場印可による磁気島生成を利用した研究を実施したが,令和4年度の実験では,バルク水素イオンの輸送に関する外部RMP磁場の影響を調べた.LHDでは,NBIの加熱入力を減少させると周辺プラズマの温度が低下し,統計的地場領域での粒子流入束遮蔽効果が弱くなる.特に,磁気軸を外側にシフトさせた外寄せプラズマでは統計的地場領域が拡大するため,温度低下による遮蔽効果の抑制は顕著になる.そこで,上記の実験をRax=3.65-75m配位で実施した.放電途中でNBI加熱入力を減少させると遮蔽効果抑制による密度上昇が始まる.放電の最後まで密度は上昇し続ける(2から5x1013cm-3へ).この放電にRMP磁場を印加すると密度上昇は2.5x1013cm-3付近で止まり,放電終了まで一定値を示す.周辺磁気島形成がコア部へのバルクイオン流入を抑制することが明らかになった.現在,これまでの一連のRMP磁場形成に関する実験結果を整理している.多価イオン分光に関する最近の進展をJ. Atomic, Molecular, Condensed Matter and Nano Physicsに投稿し,論文掲載が受理された.EAST装置(中国・合肥・等離子体物理研究所)での共同研究を電子メイルやZoomを通して継続した.金属スペクトルの高速空間分布計測用EUV分光器の開発に関して新規CMOS検出器を導入して行った.10-20msという時間分解で空間分布スペクトルを計測することに成功し,鋸歯状振動中に変化するタングステン不純物イオン分布を観測した.結果をRSI誌に,EAST放電での不純物挙動に関する実験結果をMPDI-Applied Science誌に公表した.
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2023 2022 2021
すべて 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 3件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Journal of Atomic, Molecular, Condensed Matter and Nano Physics
巻: 10 ページ: -
Journal of Physics: Conference Series
巻: 2439 ページ: 012005-1-4
10.1088/1742-6596/2439/1/012005
Springer Proceedings in Physics
巻: 271 ページ: 23-36
10.1007/978-981-16-7691-8_2
Plasma and Fusion Research
巻: 17 ページ: 2402022-1-7
10.1585/pfr.17.2402022
Fusion Science and Technology
巻: 78 ページ: 537-548
10.1080/15361055.2022.2068897
Nuclear Fusion
巻: 62 ページ: 056006-1-16
10.1088/1741-4326/ac42f3
Atoms
巻: 9 ページ: 69-1-14
10.3390/atoms9030069
Nuclear Materials and Energy
巻: 26 ページ: 100932-1-5
10.1016/j.nme.2021.100932
巻: 16 ページ: 2402006-1-6
10.1585/pfr.16.2402006
Physica Scripta
巻: 96 ページ: 025602-1-11
10.1088/1402-4896/abd0ba
Plasma Science and Technology
巻: 23 ページ: 084002-1-12
10.1088/2058-6272/abfd88
巻: 16 ページ: 2402072-1-5
10.1585/pfr.16.2402072
巻: 26 ページ: 100923-1-10
10.1016/j.nme.2021.100923
巻: 61 ページ: 116008-1-11
10.1088/1741-4326/ac22d1