本研究では、非平衡界面における物質間相互作用がもたらす特徴を平衡論的視点との対比により明確化し、生体内反応のロバストネスを保障する因子を実験的に捉えることを試みた。ゲル薄膜や自己組織化膜をモデルとして用い、非平衡性が異なる界面での秩序形成・自己組織化・自己修復等の特徴を区分する実験・理論研究を展開し、生体界面機能における非平衡性の重要性を、自然界のパターン形成の選択律を支配する熱力学的指標から解き明かす基礎学問的知見、生体膜での薬理活性に関して非平衡的観点から分子設計指針を与える工学・薬学的知見を得た。
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