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2018 年度 実績報告書

結晶状態のホスト-ゲスト化学を基盤とした分子の濃縮・分離システムの創製

研究課題

研究課題/領域番号 16H04130
研究機関金沢大学

研究代表者

生越 友樹  金沢大学, ナノ生命科学研究所, 教授 (00447682)

研究分担者 山岸 忠明  金沢大学, 物質化学系, 教授 (90220251)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードピラーアレーン / アゾベンゼン / 面性不斉 / 結晶 / キラル液体
研究実績の概要

キラルな結晶性集合体は、キラル化合物の分離や不斉合成、円偏光発光材料などに応用されている。また、外部刺激によってキラルな結晶性集合体を制御することができれば、材料が持つキラル特性の任意なスイッチングに繋がるため、非常に有用である。本研究では、ピラーアレーンの面不斉を利用した刺激応答性キラルな結晶性集合体の創成を目指した。ピラーアレーンの置換基に不斉炭素及び光応答性部位であるアゾベンゼンを導入したピラーアレーンを合成した。このピラーアレーンは、フィルム状態では配列しないが、アニーリングすることで、キラルな結晶性集合体を形成することが分かった。また、紫外光を照射すると、アゾベンゼンの異性化に伴い、キラル集合体が崩壊した。さらに加熱を行うと、再びキラルな結晶性集合体を形成することが分かった。これにより、熱・光刺激によりキラルな結晶性集合体の構造スイッチングが可能であることが分かった。キラルな結晶性集合体のキラル認識能を接触角測定から行った。アニーリングするとキラル液体のキラリティーに応じて接触角に差が見られた。一方、紫外光を照射すると差が見られなくなった。これらの結果より、キラルな結晶性集合体を形成すると結晶表面にキラリティーが伝搬し、キラルな結晶性集合体が崩壊すると結晶表面のキラリティーが無くなることが分かった。以上より、熱・光刺激によるキラルな結晶性集合体の形成・崩壊に伴い、キラル特性のスイッチングが可能であることを見出した。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Molecular weight fractionation by confinement of polymer in one-dimensional pillar[5]arene channels2019

    • 著者名/発表者名
      Ogoshi, T.; Sueto, R.; Yagyu, M.; Kojima, R.; Kakuta, T.; Yamagishi, T.; Doitomi, K.; Tummanapelli, A. K.; Hirao, H.; Sakata, Y.; Akine, S.; Mizuno, M.
    • 雑誌名

      Nat. Commun.

      巻: 10 ページ: 479

    • DOI

      10.1038/s41467-019-08372-1

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Host-Guest Complexation Using Pillar[5]arene Crystals: Crystal-Structure Dependent Uptake, Release, and Molecular Dynamics of an Alkane Guest2019

    • 著者名/発表者名
      Ogoshi, T.; Hamada, Y.; Sueto, R.; Sakata, Y.; Akine, S.; Moeljadi, A. M. P.; Hirao, H.; Kakuta, T.; Yamagishi, T.; Mizuno, M.
    • 雑誌名

      Chem. Eur. J.

      巻: 25 ページ: 2497-2502

    • DOI

      10.1002/chem.201805733

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Ring shape-dependent self-sorting of pillar[n]arenes assembled on a surface2018

    • 著者名/発表者名
      Ogoshi, T.; Takashima, S.; Inada, N.; Asakawa, H.; Fukuma, T.; Shoji, Y.; Kajitani, T.; Fukushima, T.; Tada, T.; Dotera, T.; Kakuta, T.; Yamagishi, T.
    • 雑誌名

      Commun. Chem.

      巻: 1 ページ: 92

    • DOI

      10.1038/s42004-018-0094-z

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Supramolecular Assemblies Based on Pillar-Shaped Macrocyclic Compounds “Pillar[n]arenes”2019

    • 著者名/発表者名
      Ogoshi, T.
    • 学会等名
      1st International Conference of Polymeric and Organic Materials in Yamagata Univ. (IPOMY)
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Molecular-Scale Porous Materials Based on Pillar[n]arenes2018

    • 著者名/発表者名
      Ogoshi, T.
    • 学会等名
      Symposium on Supramolecular Chemistry
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 京都大学 機能化学 生越研究室

    • URL

      http://www.sbchem.kyoto-u.ac.jp/ogoshi-lab/

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公開日: 2019-12-27  

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