二光子励起顕微鏡は、生体の営みを動的かつ三次元的に可視化できる装置として注目を集めている。しかし、1億円以上もする高価な機器であるため、共同利用機器として総合大学が導入しているに過ぎない。この装置が高価な理由は、現在使われている蛍光プローブの励起光源に、高価なフェムト秒チタンサファイアレーザーが必要なことにある。本研究で開発された蛍光プローブにより、低コストで取扱が簡単なフェムト秒ファイバーレーザーを光源にした二光子励起イメージングが実現した。この成果は、二光子励起顕微鏡のコスト低下、汎用性の向上を通じて、医学や生物学の研究の発展に貢献できる。
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