研究課題
金ナノ粒子集合体をポリマーでカプセル化して得られたハイブリッドは金ナノ粒子に基づいた特徴的な光学特性とポリマーに起因する電気化学活性を有することを見出した。ハイブリッド表面にO157抗原に対応する人工抗体を形成することで,ハイブリッドの特異結合性を利用したセンシングが可能になる。細胞表面に結合したハイブリッドの光散乱特性に着目することで,標的となる大腸菌O157のワンステップ検出を可能にした。光アンテナの形成により,細菌表面の特定化学種の可視化が可能となった。細菌がガラスや金属などに非特異的に吸着することを見出した。電極に非特異的に吸着した細菌群において標的細菌のみをハイブリッドで標識することが可能であることから,電気化学的な検出の可能性について検討した。ハイブリッドは高い電気化学活性を示し,電極に吸着した標的細菌の細胞一個を高感度に検出することが可能であった。電流応答は電極に吸着した細胞数の増加と共に増大し,最大100万個の細胞を検出することが可能であった。他の細菌には全く電流応答が見られなかったことから,ハイブリッドの標的細菌への特異的かつ自発結合性が明らかになった。血清型の異なる他の大腸菌やセラチア菌,アシネトバクターなどの混合細菌試料,あるいは牛肉から調製した試料に添加した標的細菌(大腸菌O157)の定量にも成功した。電気化学方式は装置の小型化が容易であるため,いつでも,どこでも,だれでも簡単に標的細菌を検出できるポータブル電気化学センサの実現が可能である。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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