カロテノイド欠損紅色光合成細菌の光合成膜及び集光性アンテナ色素タンパク質複合体に,異なるポリエン共役鎖長および置換基を有する様々なカロテノイドを再構築する手法を確立した。再構成集光性色素タンパク質の定常吸収,蛍光励起,フェムト秒からサブミリ秒の時間領域での時間分解吸収分光測定を行うことにより,カロテノイドとバクテリオクロロフィル間の励起エネルギー移動メカニズムの詳細を解明した。ポリエンに共役したカルボニル基を有するカロテノイドを再構築することで,分子内電荷移動(ICT)励起状態を活用したカロテノイドからバクテリオクロフィルへの超高効率な一重項励起エネルギー移動を実現した。
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