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2018 年度 研究成果報告書

表面欠陥の構造とエネルギーを制御した可視光応答型光触媒の高性能化

研究課題

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研究課題/領域番号 16H04188
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 エネルギー関連化学
研究機関豊田工業大学

研究代表者

山方 啓  豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60321915)

研究分担者 酒多 喜久  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (40211263)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード光触媒 / 表面欠陥 / キャリアダイナミクス / 再結合 / 電荷移動 / 反応機構 / 時間分解分光
研究成果の概要

粉末光触媒の表面欠陥は再結合中心になると考えられてきた。しかし、我々の実験の結果、欠陥は再結合を抑制し、活性向上に役立つことがあることが明らかにされた。例えば、アナターゼ型酸化チタンの場合、欠陥準位が浅く、大分部分の電子は自由電子として残存するので還元活性が高い。一方、ルチルの場合、欠陥準位が深いので、電子は深くトラップされ、還元活性は低くなる。しかし、電子の動きが遅くなるので再結合が遅くなり、正孔の寿命が延びる。その結果、ルチルは高い酸化活性を示すことが分かった。一方、Ga2O3に不純物をドープすると、浅い電子トラップ準位が形成され、再結合が遅くなることで反応活性が向上することが分かった。

自由記述の分野

触媒化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

光触媒を用いれば、太陽エネルギーを利用して水から水素を製造することができる。しかし、工業的に用いるためには活性をさらに向上させる必要がある。光触媒活性は、光励起電子と正孔の再結合速度と反応分子への電荷移動速度で決まる。光触媒にどのような処理を施せば、どの素過程がどのように変化するのか。このようなメカニズムを解明することで高い活性と選択性を有する光触媒をより戦略的に設計することが可能になる。そのなかでも、欠陥が活性向上に役立つ場合があることを見いだしたことは特に重要である。この新しい知見は、これまでの触媒探索の方向性の転換を迫り、活性向上のブレークスルーにつながる可能性がある。

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公開日: 2020-03-30  

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