フォトリフラクティブ効果に及ぼす材料的な要因は多岐にわたる。平成30年度は平成29年度に引き続き液晶材料の組成に重点を置き、①各種強誘電性液晶のフォトリフラクティブ特性の違い、②光導電性化合物による違い、③光導電性キラルドーパントを含む強誘電性液晶混合物の開発の3項目について検討を行った。アルキル鎖の長さが異なる液晶性化合物を混合すると欠陥が少なく光散乱の小さなモノドメイン相を形成しやすいことが分かった。また、ごく少量のキラル化合物を混合したスメクチックC液晶が特異的な性能を示すことを明らかにした。これは光学材料開発の新しい指針の一つとなる。
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