低炭素社会の確立に向けて,水素利用が推し進められている.本研究では,先進水素利用技術として注目されているリバーシブル燃料電池などの動作環境である高温水素中で生じる材料損傷の基礎的な評価を目的とした. 研究成果を示す.(1)600℃までの水素ガス中でクリープ試験などが実施できる試験装置を開発した,(2)高温水素中で安全に実験ができる手順を確立した,(3)常温から600℃の範囲でAr中と水素中でSUS304鋼とチタン合金の低ひずみ速度引張試験を実施し,強度特性を明らかにした,(4)600℃のAr中と水素中でSUS304鋼のクリープ試験を実施し,Ar中に比べて水素中では寿命が低下する結果を得た.
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