研究課題
申請者らはこれまで、フェムト秒レーザピーニングによって疲労特性や硬さといった機械特性が向上すること、高密度転位を有する特異なナノ結晶が形成されること、さらにピーニング初期過程ではこれまで予想されなかったような超高速でかつ巨大に変形することを見出してきた。しかしながら、これら機械特性、微細組織、および格子ひずみの動的挙動の相関関係は明らかになっていない。そこで本研究では、これらの相関関係を明らかにすることによってピーニング効果発現機構を解明し、さらにフェムト秒レーザピーニング施工条件を最適化し、溶接部への適用の指針を導くことによって、機械特性を向上させるための「生産加工技術」としてフェムト秒レーザピーニング技術を確立することを最終目標とする。フェムト秒レーザピーニング技術の航空機部品への適用を目指し、航空機産業で広く用いられている3種類のアルミニウム合金A2024-T3、A6061-T6、A7075-T73を供試材料として用いる。2019年度は、研究項目「(2)フェムト秒レーザピーニング効果発現機構の解明とモデル構築」のうち、「(2-4) 機構解明とモデル構築」を完結し、論文を執筆した。研究項目「(3)新しいレーザパラメーターの導入および施工条件の最適化」のうち、「(3-2) レーザパルスの時間プロファイルの影響評価」と「(3-3) ナノ秒レンジプレパルスの影響評価」にも引き続き取り組み、「(3-4) 施工条件の最適化」に新たに取り組んだ。研究項目「(4)フェムト秒レーザピーニングによる溶接継手の性能向上」のうち「(4-1) フェムト秒レーザピーニング処理された溶接継手の特性評価」には引き続き取り組み、「(4-2) 溶接継手の性能向上のための指針」に本格的に取り組んだ。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 その他
すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 8件、 招待講演 3件)
Metals
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https://doi.org/10.3390/met9111192
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