研究課題/領域番号 |
16H04292
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小菅 一弘 東北大学, 工学研究科, 教授 (30153547)
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研究分担者 |
衣川 潤 東北大学, 工学研究科, 助教 (90612523)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | ロボティクス / マニピュレーション / 分布状態量センシング |
研究実績の概要 |
本研究課題は,センシング機能とアクチュエータを内蔵する多自由度の機能統合型ロボットアームの設計・制御手法を確立し,人との物理的なインタラクションが不可避な,介護や福祉などの分野での応用を目指し,人間のような柔らかい皮膚と皮膚感覚を有する「機能統合型ロボット」を創成することを目的としている.本年度は,計測された分布状態量からアームの状態を認識する認識アルゴリズムおよび分布状態量に基づくロボットの制御アルゴリズムについて開発を進めた.本年度の成果は次のとおりである. 1.計測された分布状態量からアームの状態を認識する認識アルゴリズムの開発 分布状態量を扱うには,その分布状態を認識するためのアルゴリズムが必要である.本研究では,分布状態を多数の状態で表現し,その状態に応じて分布状態を識別するための手法について考える.本研究では,画像データ処理で開発されているアルゴリズムの適用可能性について考えるとともに,その時系列データとしての性質を活かした,新たな動的な認識アルゴリズムについても検討した. 2.分布状態量に基づくロボットの制御アルゴリズムの開発 人と人との自然なインタラクションを,ロボットと人との間で実現するには,観察・推定される分布状態量や,インタラクションの認識結果を適切に利用したロボットの制御技術が必要になる.ここでは,気圧センサアレイを利用した圧力分布センシング情報を適切に利用して,物体とロボットとの接触状態や,その際のより精密な圧力分布の制御を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,計測された分布状態量からアームの状態を認識する認識アルゴリズムの開発と分布状態量に基づくロボットの制御アルゴリズムの開発を行っている.また,分布状態に基づくロボットの制御アルゴリズムについても検討が進んでいることから,本研究は,おおむね順調に進展していると評価できる状態にある.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,分布状態に基づくロボットの制御アルゴリズムの開発および機能統合型ロボットアームのプロトタイプシステムの開発を行う.また,適宜行ってきた評価実験と改良の結果をふまえ,柔軟な皮膚を持つ機能統合型ロボットアームの設計・制御手法の一般化を試みる.
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