大気圧熱プラズマジェット(TPJ)をアモルファスシリコンに照射しつつ高速走査することで、シリコン溶融領域からの横方向結晶成長を誘起する手法において、従来の4m/sの走査速度を大幅に上回る成長速度の達成を目指した。このために、①ArにN2を少量添加したN2添加TPJでは最大125 kW/cm2のハイパワー化を達成し、超ハイパワーTPJ発生技術を開発、②回転ステージでアモルファスシリコン試料を走査しつつTPJ照射する手法を開発した。 上記①および②の実現によって超高速成長の実験をおこなった結果、従来の走査速度4 m/sに対して18 m/sの超高速で結晶化が可能であることを確認した。また、回転ステージで溶融結晶化を行ないつつ、各走査における結晶成長領域の重なりを50%とすることで、(111)結晶方位に揃った結晶が連続成長していることが分かり、この成長方法で大面積に渡って面方位制御された結晶を成長できる可能性があることを明らかにした。
|