大気中や真空中での動作を前提に研究開発されていた微小電気機械システム(MEMS)、特に力を発生する「マイクロアクチュエータ素子」に注目し、水中という新たな応用のフロンティアを開拓する野心的な研究を遂行した。特に体内などの微細な環境に構造体が入り込み、メカニカルな作業を行うマイクロロボットの実現を目指し、マイクロアクチュエータ原理の探究、要素として必須である集積化高電圧発生回路、材料、作製手法の開発を含み総合的に研究を行った。結果として、調べた限り世界最高性能、かつ最も低い電源電圧で動作する電気浸透流アクチュエータを始めとする、多数の有用な素子が実現された。
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