研究課題/領域番号 |
16H04346
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
清水 大雅 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50345170)
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研究分担者 |
Zayets Vadym 国立研究開発法人産業技術総合研究所, ナノスピントロニクス研究センター, 主任研究員 (10357080)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 電子デバイス・機器 / 電子・電気材料 / スピンエレクトロニクス |
研究実績の概要 |
研究代表者の清水は、強磁性金属/貴金属積層プラズモン導波路とシリコン導波路間の非相反結合と消光比について解析し、非相反な方向性結合を利用することにより4.5μmの導波路長で消光比3.5dB、損失20dBをもつプラズモン光アイソレータを設計した。また、Siハイブリッドプラズモン導波路における非相反結合を設計・解析し、導波路長72μmで消光比4.0dB、損失14dBをもつプラズモン光アイソレータを設計した。強磁性金属と貴金属を組み合わせたり、ハイブリッドプラズモン導波路を導入したりすることで強磁性金属プラズモン導波路の弱点である伝搬損失を向上させ、性能指数を向上させることに成功した。また、非相反伝搬・遮断に基づく光アイソレータを設計し、試料を作製し、プリズム結合により磁気光学的応答と伝搬損失を両立する最適構造を見出した。また、長距離伝搬プラズモン光導波路における非相反効果を計算し、光アイソレータの最適構造を見出した。 研究分担者のZayetsは集積型強磁性金属プラズモン光アイソレータの加工技術を改善し、新しい非線形的磁気光学効果を見出した。強磁性金属プラズモン導波路とシリコン細線導波路を集積したリング共振器型、および、マッハツェンダー干渉型の新しい光アイソレータを作製し、最適化した。 また、磁気光学特性を評価するための高感度測定系を新しく提案・構築し、特許を申請した。構築した測定系によって新しい非線形的な磁気光学効果を観測した。具体的には入力光のパワー密度を大きくするにしたがって前進光と後退光で意味のある伝搬特性差を見出した。上記効果はプラズモン導波路とシリコン細線導波路の双方に観測された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿って計画を進めている。雑誌論文を4報発表しており研究はおおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
強磁性金属プラズモン導波路光アイソレータの実証に向けて、素子構造の設計の確認と見直し、測定技術を確認し、実証を目指す。
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