近年、無線通信技術の高速化に対するニーズが高まる中、200GHz~300GHz帯を利用した「テラヘルツ無線」の研究開発が国内外で本格化している。100GHzを超える周波数帯では、大気吸収による電磁波の減衰が顕著となるが、吸収が小さくなる大気の窓が625 GHz~725 GHzに存在する。本研究では、この100GHzもの超広帯域幅を利用できる可能性のある600GHz帯を、次なるテラヘルツ無線の学際的研究領域として位置づけ、光技術に基づく広帯域送信技術とホモダイン・ヘテロダイン検出技術を用いた高感度受信技術を開発することにより、従来を大幅に上回る12.5Gbit/sを超える伝送速度を達成した。
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