本研究では、モード間結合を制限することで、MIMO回路規模の削減が可能となる弱結合モード多重伝送技術を確立し、その伝送性能を明らかにすることが目的である。実時間MIMO光受信器を実現し、それを用いて世界で初めて波長多重・10モード多重・両偏波QPSK光信号の弱結合10モードファイバ伝送の実時間評価を行った。その結果、FPGA実装可能な実時間MIMO信号処理を使用したとしても、弱結合モード多重方式を採用することで10モード多重が可能となり、モード数に対する伝送容量のスケール則が成り立つことがわかった。弱結合モード多重伝送方式は伝送容量拡大に極めて有効である。
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