研究課題
本研究課題の最終年度となる平成30年度は,(1)小型円筒容器を用いた地盤の室内加速固化試験,(2)土槽を用いた地盤の室内加速固化試験,(3)提案する技術の有効性評価,の3項目に関する研究を実施し,本研究課題を終了した。主な成果の概要は,次のとおりである。(1)小型円筒容器を用いた地盤の室内加速固化試験:国内の海岸域および内陸域の地盤材料から分離・単離した尿素分解菌を用いて,地盤材料の室内加速固化試験を小型円筒容器であるシリンジを使用して実施した。また,効率的な炭酸カルシウムの析出による地盤材料の固化条件について検討するため,試験条件を変化させた実験的検討を行った。以上より,シリンジサイズの地盤を加速固化できる条件がわかった。(2)土槽を用いた地盤の室内加速固化試験:小型の土槽を用いた模型地盤の室内加速固化試験を実施する。炭酸カルシウムの析出による地盤材料の強度増加を定量的に評価するため,超音波パルス法によるP波・S波速度測定および炭酸カルシウムの析出により地盤材料が白色化する傾向を利用した色計測を実施し,実際の施工時における地盤の強度増加に関する定量的なモニタリング方法について検討した。また,加速固化試験による地盤材料の固化効果について評価するために,地盤材料の密度,間隙率,針貫入試験による推定一軸圧縮強さ,炭酸カルシウム含有量などの諸物性値の把握とそれらの分布について検討を行った。以上より,小型の土槽サイズの地盤を加速固化できることがわかった。(3)提案する技術の有効性評価:新たに開発された地盤固化技術の有効性について,その機能性,安全性,環境保全性,自己修復性,コストなどの多方面から総合的な評価を実施した。その結果,提案する地盤固化技術が国土修復保全のための基本技術として有効であることがわかった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (14件) (うち国際共著 6件、 査読あり 14件、 オープンアクセス 14件) 学会発表 (30件) (うち国際学会 12件) 備考 (1件)
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