研究課題
基盤研究(B)
本研究では歴史的な風致の文化的景観における継承、破壊あるいは創出を視点として空間履歴、空間利用および議論から近代都市づくりの思想と計画技術を解き明かした。保存された天守は博物館や物産品の展示場として利用され、近代社会の都市施設として活用された。濠は次第に埋め立てられたが、公園整備における埋め立てでは反対意見が生まれ、公園整備によっては再生された。このように城址によって文化的景観の形成過程は異なった。
都市計画
城下町都市を対象として、文化的景観の形成思想から近代都市づくりの文脈化の方法論を構築し、今後の都市づくりへの指針を導くことに学術的な特色がある。すなわち史的研究から計画論への展開を図ることに、本研究の独創性がある。特に同時代的な近代都市社会や市民生活と文化的景観との関係を分析することによって、市民に受け入れられる都市づくりの方法論を提示することに社会的意義がある。