伝統文化継承装置としての花街建築および景観の全国的体系化とマネジメント

2018 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 16H04471
• 研究機関: 新潟大学
• 研究代表者: 岡崎 篤行 新潟大学, 自然科学系, 教授 (10281247)
• 研究分担者: 野澤 康 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (00251348) ; 井上 年和 京都美術工芸大学, 工芸学部, 准教授 (00505688) ; 今村 洋一 椙山女学園大学, 文化情報学部, 准教授 (00568404) ; 川原 晋 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (10367047) ; 大場 修 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20137128) ; 澤村 明 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (40334643) ; 岡村 祐 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (60535433) ; 池ノ上 真一 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60582252) ; 井上 えり子 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (70226736) ; 松井 大輔 新潟大学, 自然科学系, 助教 (80709816) ; 西尾 久美子 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (90437450)
• 研究期間 (年度): 2016-04-01 – 2020-03-31
• キーワード: 花街 / 伝統文化 / 景観 / マネジメント / 都市形成

研究実績の概要

[研究実績の概要]
各事例において、(1)花街の形成・変容過程、(2)花街建築の特性(文化財的価値)、(3)花街建築の残存状況及び景観特性、(4)花街の景観保全・住環境保全に係る計画的課題、(5)花街の維持・継承に係るエリアマネジメントの仕組み、(6)花街のプロモーション・地域活性化の6つの研究課題について、次の項目を実施した。
全国：エリアマネジメントの基盤となる組織、プロモーションに関わるイベントの基礎調査。函館、江差、札幌すすき野：(1)花街空間の変遷について調査。東京：(1)新橋、赤坂、浅草、十二社(旧花街)の形成過程と現状の調査、(6)大井・大森・大塚における基礎調査及び地域との連携についての調査。新潟： (1)長岡・高田・三条・新発田の花街の形成過程と現状の調査、(6)新潟古町の昭和中期以降のまちづくり活動の変遷の調査。京都：(1)花見小路界隈の茶屋街の開発実態・形成過程の調査、(1)島原、新地に関する資料収集、(4)先斗町における屋外広告物のコントロールに関する調査、(5)京都と東京の花街の事業システムの比較調査。小浜：(1)三丁町の近代以降の変遷及び空き家の活用について調査。金沢：(5)三茶屋街の空き家活用調査。名古屋：(6)料亭の周辺景観の実態と景観関連規制の調査。長崎：(6)料亭の周辺景観の実態と景観関連規制の調査。その他：仙台、盛岡、金沢、京都にて基礎調査。
この他、新潟古町のホテルイタリア軒にて調査結果に関するパネル展示、旧花岡邸にて内部公開イベントを行った。また、金沢にて研究会を行った。

現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

各研究者が自分の専門分野に応じ、担当事例の調査・考察にあたっている。また、盛岡、仙台、長岡等に関しては、予定以上に調査が進んだ。

今後の研究の推進方策

各研究者が自分の専門分野に応じ、担当事例の調査・考察を進める。

研究成果

• [雑誌論文] おもてなしの事業システム－京都花街と東京花街の比較－ (2019)
  • 著者名/発表者名: 西尾久美子
  • 雑誌名: 京都女子大学現代社会研究 巻: Vol.20 ページ: 37-54
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 京都花見小路界隈の茶屋街形成過程 (2018)
  • 著者名/発表者名: 園部隼平・大場修
  • 雑誌名: 日本建築学会近畿支部研究報告集 巻: Vol.58 ページ: －
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 京都市先斗町における多主体連携による保全型まちづくりの展開 (2018)
  • 著者名/発表者名: 畠山 結、松井 大輔、沢畑 敏洋
  • 雑誌名: 都市計画論文集 巻: 53 ページ: 1247～1252
  • DOI: https://doi.org/10.11361/journalcpij.53.1247
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 京都市先斗町における多主体連携によるまちづくりの展開課程-多主体を繋げる個人の関係に着目して- (2018)
  • 著者名/発表者名: 畠山結・松井大輔・沢畑敏洋
  • 雑誌名: 日本建築学会2018年度大会（東北）学術講演梗概集 巻: 都市計画 ページ: 169-170
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 祇園甲部歌舞練場本館の構造的特徴 (2018)
  • 著者名/発表者名: 井上年和
  • 雑誌名: 日本建築学会2018年度大会（東北）学術講演梗概集 巻: － ページ: 811-812
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 花街を構成する建築物に関する分布の変遷 -昭和初期から現在における東京新橋を中心とした三業を対象として- (2018)
  • 著者名/発表者名: 久保有朋、岡崎篤行
  • 雑誌名: 日本建築学会 北陸支部研究報告集 巻: 61号 ページ: 429-435
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 明治・大正期の旧新潟町における花街の変遷 -料理屋・待合及び貸座敷の集約に着目して- (2018)
  • 著者名/発表者名: 久保有朋、岡崎篤行
  • 雑誌名: 2018年度日本建築学会 学術講演梗概集 巻: 都市計画 ページ: 163-164
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 花街の保全に関する活動並びに組織の関係と変遷 -新潟市古町花街を対象として- (2018)
  • 著者名/発表者名: 加藤稜大、岡崎篤行、久保有朋
  • 雑誌名: 2018年度日本建築学会 学術講演梗概集 巻: 都市計画 ページ: 165-166
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 花街振興を目的とした一般開放イベント並びに花街建築の公開活用に関する実態 -全国47か所の花街を対象として- (2018)
  • 著者名/発表者名: 久保有朋、宮島悠夏、岡崎篤行
  • 雑誌名: 日本建築学会技術報告集 巻: 57号 ページ: 833-838
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] 料亭の現況からみた名古屋における花街文化の継承状況 (2018)
  • 著者名/発表者名: 今村洋一
  • 雑誌名: 日本建築学会2018年度大会（東北）学術講演梗概集 巻: － ページ: 167-168
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 花街における景観の現状及び修理・修景に係る課題 -新潟市古町を対象として- (2018)
  • 著者名/発表者名: 帆苅典子、岡崎篤行、久保有朋
  • 雑誌名: 日本都市計画学会 都市計画報告集 巻: No.17 ページ: 299-300
  • オープンアクセス
• [雑誌論文] 町屋の隣棟間に形成された路地の所有形態と空間構造 -新潟市古町地区を対象として- (2018)
  • 著者名/発表者名: 小松田里美、岡崎篤行、今村洋一、久保有朋
  • 雑誌名: 日本都市計画学会 都市計画報告集 巻: No.17 ページ: 332-338
  • オープンアクセス