研究課題
当初計画についてはほぼ実施できたと考えているが、臨地調査を予定していたバンコク、マニラ、中国古都(北京、西安)については調査環境が整わず実施することが出来なかった。ただ、最終年度にリカヴァーできると考えている。臨地調査は、インドネシア・スラバヤ(7月、12月)、エジプト・カイロ(8月)、インド・コルカタ(9月)の3都市について行い、ほぼ予定通りのデータを得ることができた。カイロ以外は、20年前に調査した地区について同じフォーマットで調査したものである。当該年度に予定していた中国については、これまでの成果をまとめることに集中することとし、中国の古都に焦点を当てて、都城モデルを明らかにする論文(Ancient Chinese Capital Models-Measurement System in Urban Planning-)を日本学士院Japan AcademyのPJA(Proceedings of the Japan Academy)-SeiesB(Physical and Biological Sciences)に投稿、採用(November 2017 Vol.93 No.9, 721-745)された。本研究は、アジアの大都市の都市村落(アーバン・ヴィレッジ)を広く対象としているが、まとめに向かっては、論文のアンソロジーではなく、都市組織研究の原点であるスラバヤを中心としてまとめることとし、『スラバヤ物語ーある都市の肖像』(仮)といった学術書の刊行を計画している。イスラーム圏の都市、インド圏の都市、中国圏の都市についての知見を含み込んだ新たな形式のまとめを考え、執筆を開始している。
2: おおむね順調に進展している
当初予定していた、バンコクおよび中国古都(西安)の臨地調査は調査環境が整わず断念したが、最終年度にカヴァーできると考えている。また、PJA-SeiesBへの論文投稿によって、予定以上に進展をみた作業もある。さらに、最終的なまとめの作業を開始できたことも予定以上である。
スラバヤについては、「スラバヤ・エコハウス」の実装に向けての作業を行う。また、バンコク、西安についても補足作業を行う。上述のように、『スラバヤ物語ーある都市の肖像』(仮)といった学術書の刊行を計画している。イスラーム圏の都市、インド圏の都市、中国圏の都市についての知見を含み込んだ新たな形式のまとめを考えたい。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)
Proceedings of the Japan Academy Series B Physical and Biological Sciences
巻: Vol.93 No.9 ページ: 721-745
https://doi.org/10.2183/pjab.93.045