研究実績の概要 |
本研究は,インドネシアのカンポン(都市村落)に関する研究を開始(1979年)して以降,これまで展開してきた都市組織(urban tissues, urban fabric)研究を集大成し,発展途上地域特にアジアのメガ・シティ(大都市)とアーバン・ヴィレッジ(都市村落)の形成,変容,転生のあり方を体系的に明らかにし,総合的な居住環境整備の手法を提起することを目的にしている。そして、本研究は、これまで調査してきた大都市、インドネシアのスラバヤ、タイのバンコク、インドのコルカタ、ジャイプル、中国の北京および西安の同じ街区について、同じフォーマットで調査することを大きな特徴とする。 本研究の核となる臨地調査(都市組織調査)については、中国福建省福州(20180426-30)、海南島海口(20180524-29)、陝西省西安(20181119-26)、タイ、バンコク、アユタヤ、スコータイ、ナン、チェンナイ(20190222-0228)、インドネシアジャカルタ、ジョクジャカルタ、そして、本研究の中心ターゲットであるスラバヤの3つのカンポン(サワハン、ドノレジョ、サワ・プロ)について行った(20180817-0825)。また、韓国については、平昌で行われたISAIAに参加、論文発表とともに研究交流を行った。また、スラバヤでは、日本建築学会建築計画委員会主催のシンポジウムを開催、カウンターパートであるJ.シラススラバヤ工科大学榮譽教授と参加メンバーとともにKIP(カンポン・インプルーブメント・プログラム)の今後の展開について議論を行った。以上の総括的な補足調査とシンポジウム等における議論によって、初期の目的をほぼ達成することができた。
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