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2018 年度 研究成果報告書

半導体準結晶の探索と高性能熱電材料・熱整流材料の創製

研究課題

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研究課題/領域番号 16H04489
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 金属物性・材料
研究機関東京大学

研究代表者

木村 薫  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (30169924)

研究協力者 岡田 純平  
桂 ゆかり  
北原 功一  
飛田 一樹  
滝沢 健太  
岩崎 祐昴  
高橋 昂宏  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード準結晶 / 近似結晶 / 半導体 / バンドエンジニアリング / 熱電変換材料
研究成果の概要

アルミ系正20面体準結晶の前駆物質であるAl-Ir近似結晶は半金属的バンド構造を持つ。伝導帯の下端がIrのd軌道で、価電子帯の上端がAlが8個とIrが1個のクラスターのp様軌道であることを明らかにした。バンドギャップを開くため、d軌道エネルギーがIrより高いRuで置換し、sp軌道エネルギーがAlより低いSiでAlの一部を置換した構造で、予想通り半導体的バンド構造を実現した。
予想を実験で確かめるため、計算組成近傍で単相を作製し、熱電性能(ゼーベック係数、電気伝導率、熱伝導率)の測定から、アルミ系近似結晶で、世界で初めて、実験的に半導体の創製に成功したことを確かめた。

自由記述の分野

金属物性

研究成果の学術的意義や社会的意義

準結晶は、結晶、アモルファスと並ぶ固体構造の概念として確立した。しかし、固体物理学における基本的な分類において、原子スケールの準結晶は金属しか見つかっておらず、半導体や絶縁体が存在するかどうかは、固体物理学の基本的な問題の一つになっている。
廃熱から電気エネルギーを取り出すことのできる熱電発電は非常に魅力的である。熱電性能の高い物質として、結晶で最も対称性の高い立方晶で、マルチポケット半導体が注目されている。正20面体準結晶は、立方晶より2.5倍高い対称性を持っており、半導体が実現できれば、熱電性能も2.5倍高くなる可能性がある。
今回の研究成果は、半導体準結晶実現の突破口となるものである。

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公開日: 2020-03-30  

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