クロソ型錯イオンBnHnを有する錯体水素化物は、構造相転移に伴って高速イオン伝導を示すため、次世代蓄電池として注目される全固体リチウム/ナトリウム二次電池を実現するための固体電解質としての応用が期待される。しかし、構造相転移温度以下ではイオン伝導率が低いため、構造相転移温度以下でのイオン伝導率改善が課題の一つとして挙げられていた。(1)BnHnと価数・水素配位数・イオン半径が異なる他の錯イオンとを共存させること、(2)部分脱水素化させること、により室温でのイオン伝導率が3~4桁増大することを見出した。
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