血管新生能と組織接着能を両立する接着剤を創出するため、常温流動性を有するスケソウダラ由来ゼラチン(Org-ApGltn)に疎水基を導入したhm-ApGltnと、ポリエチレングリコール系架橋剤から構成される接着剤を設計した。ブタ大動脈に対する耐圧試験において、調製した接着剤は疎水基導入により優位に耐圧(接着)強度が増加した。また、hm-ApGltnはマクロファージ系細胞に対し、Org-ApGltnおよび組織培養用シャーレ上と比較して優位に高い血管内皮細胞増殖因子の産生を誘導した。さらに、hm-ApGltnゲルはマウス皮下への埋入初期において優位に血管新生を促進することが明らかとなった。
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