抗体には多数のジスルフィド結合があるため、CHO細胞によって産生される。ジスルフィド結合の形成はERのPDIにより触媒されるが、哺乳動物細胞には様々なPDIが存在し、どのPDIが抗体の構造形成に関与しているのかは不明である。ERストレスが誘発されると、pdia4の発現レベルは抗体産生CHO細胞において有意に増加した。また、抗体産生CHO細胞におけるpdia4のノックダウンは抗体の産生および成熟に有意に影響を与えた。さらに、組換えPDIa4がin vitroで抗体のフォールディングを促進した。以上の結果から、PDIa4がCHO細胞におけるフォールディングに重要な役割を担っていると結論した。
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