研究課題
本研究は、固体燃料ロケットの抜本的低コスト化のための革新技術(要素技術)の研究を進め、国の機関ではできないような大きなブレークスルーを図ることにある。具体的には、低融点熱可塑性推進薬と無線点火システムの試作研究を完了し、固体ロケット推進系の改革を実現する。本年度(平成30年度)は3年計画の最終年として研究を確実に実行し、当初の計画どおり、新開発の固体ロケット燃料(低融点熱可塑性推進薬)を搭載したロケットモータの大型化を進め、大樹町航空公園内の敷地にて高度1km級の小型ロケットの打ち上げ実験に成功した。これにより、低融点熱可塑性推進薬の製造性と燃焼特性について実用可能性を示すことができた。特に製造性としては、燃料の混和開始から打ち上げまでに要するの日数の大幅短縮を実証することができた(従来数週間要していた作業を1日程度にスリム化)。ワイヤレス点火器については前年度に打上げ実証した試作モデルをベースにチップ化仕様を確定した。なお、モータ設計をセグメント化して大型化に道筋をつけるなど、当初の計画を上回る大きな成果を得たと言える。これらにより、革新技術(低融点熱可塑性推進薬とワイヤレス点火器)の基礎研究を完了し、固体燃料ロケットの低コスト化と民間活動の活性化に道を拓いた。また、次のステップの研究(31年度以降5年計画の科研費研究で、本研究で完了した基礎研究の成果をもとに応用研究を進め、実際のロケットに実装できるレベルまで技術水準を高める研究)のための基礎を築いた。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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