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2016 年度 実績報告書

軸索ガイダンスに着目した大脳皮質形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16H04654
研究機関金沢大学

研究代表者

新明 洋平  金沢大学, 医学系, 准教授 (00418831)

研究分担者 河崎 洋志  金沢大学, 医学系, 教授 (50303904)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード軸索ガイダンス / draxin
研究実績の概要

draxinはnetrin受容体であるDcc, Neogenin(Neo1), Unc5s, Dscamに結合する。我々は脳梁神経においてDccが機能的なdraxin受容体であることを報告した(Journal of Neuroscience, 31, 14018-14023, 2011)。一方、draxin -/-マウスにおける視床皮質軸索の投射異常は上記受容体の変異マウスでは観察されない。これまでの研究結果から、draxin とdccの複合変異マウスが視床皮質軸索投射に異常を示すことが分かっていた。従って、Dccとその他の受容体が協調してdraxin受容体として働く可能性が考えられた。そこで、neo1, unc5s, Dscam変異マウスに関しても、draxinとの複合変異マウスを作製し、それらの表現型を解析した。その結果、draxin/neo1複合変異マウスにおいてのみ、視床皮質軸索投射の異常が観察された。次に、neo1/Dccの複合変異マウスを作成し、視床軸索投射を観察した。重要なことに、neo1/Dccの複合変異マウスの視床皮質軸索は、draxin -/-マウスにおける視床皮質軸索の投射異常に酷似していた。これらの結果から、neo1とDccが機能的に重要なdraxin受容体であると考えられた。今後、draxinの濃度依存的な軸索制御活性にこれらの受容体が重要であるかどうかを変異マウス由来の視床神経の培養実験により調べる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

機能的に重要なDraxin受容体の同定に成功したため。

今後の研究の推進方策

draxin受容体として重要と判断された受容体変異マウスを用いた分離培養実験を行う。draxinの濃度依存的な活性が受容体変異マウス由来の視床神経において変化するかどうかを調べる。最終的には、複合変異マウス由来の神経で、draxinの反応性が完全に消失すれば、draxin受容体であると結論づけることができる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] CRISPR/Cas9-mediated gene knockout in the mouse brain using in utero electroporation.2016

    • 著者名/発表者名
      Shinmyo Y., Tanaka S., Tsunoda S., Hosomichi K., Tajima A. and Kawasaki H.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6, 20611 ページ: 6, 20611

    • DOI

      10.1038/srep20611

    • 査読あり
  • [雑誌論文] An essential role of SVZ progenitors in cortical folding in gyrencephalic mammals.2016

    • 著者名/発表者名
      Toda T., Shinmyo Y., Dinh Duong T. A., Masuda K., and Kawasaki H.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 6, 29578 ページ: 6, 29578

    • DOI

      10.1038/srep29578

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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