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2018 年度 実績報告書

ショウジョウバエ近縁種を利用した脳構造の進化・多様化を生み出す遺伝的機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16H04658
研究機関杏林大学

研究代表者

粟崎 健  杏林大学, 医学部, 教授 (60359669)

研究分担者 加藤 健太郎  杏林大学, 医学部, 講師 (30733068)
平井 和之  杏林大学, 医学部, 講師 (70597335)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード脳神経細胞 / 神経発生 / 神経幹細胞 / ショウジョウバエ
研究実績の概要

昨年度の結果をもとに、効率が高く、white+マーカーがよく機能する系統を選び、D. simulnas固有の、nSyb, Tubulin, actin5Cのエンハンサーを持つGAL4系統の作出を行った。その結果、ほぼ全ての神経細胞をラベルすることが可能なnSyb-GAL4系統を作出することができた。一方で、Tubulin-GAL4系統とActin-GAL4系統については、適した系統が得られなかった。また、これまでに作ったUAS>FOT>mGFP系統とhs-FLP系統を利用した場合、神経幹細胞クローンがほとんどできなかったため、これらについても新たにattP/attBシステムを用いて系統の再作成を行った。
得られた系統を組め合わせて、まず、脳においてクローンがラベルできるかどうかを検討した。次に、熱刺激依存的に応じてクローンがラベルできる最適な組み合わせ、さらには、最適な熱刺激条件の検討を行った。様々な組み合わせと条件検討を行い、最適と考えられる系統の組み合わせとクローンラベルの誘導条件を得ることができた。しかし、その一方でキノコ体と一部のシングルニューロンがバックグラウンドとして高頻度でラベルされてしまうことが判明した。
シングルニューロンのバックグランドラベルを抑えるために、神経幹細胞特異的にFLPを発現させるコンストラクトの作成に着手した。当初予定していた、DpnエンハンサーとKD1組換えシステムを利用する系ではあるが、これに変更を加えたコンストラクションの作成をおこない、熱刺激により、少数の神経幹細胞だけで、FLP の発現が誘導されるようにした。
NGSについては、D. melanogasterとD. ananassaeの得られた生データーを独力で解析し、遺伝子ごとのカウントデーターにして、各ステージにおいて、発現に特徴のある遺伝子をクラスターとしてまとめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

トランスジェニックの作成に時間がかかり、遅れている。これまでにない近縁種を利用した研究であるから、仕方のない面もあるが、キイロショウジョウバエではすぐにできることが、近縁種を使用することで莫大な労働力を注がなくてはならず、その割に進捗がおそくなっている。予定した研究を一部変更することで対処したい

今後の研究の推進方策

D. simulansにおけるクローンラベルに絞って解析を進めていく予定である。NGSデーターについては、3種から得られたデーターからとりあえず、これまで解析されていない遺伝子で種を超えて共通に働く遺伝子に特に注目してその機能解析を行う予定である。

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公開日: 2021-01-27  

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