研究課題
胃がん細胞株YTN2、YTN16(同一の腫瘍から樹立したサブクローン)、肺がん細胞株LLC1、メラノーマ細胞株B16F10の全エクソーム解析とRNA-Seq解析に基づきネオエピトープペプチドの候補を抽出し、YTN2、YTN16、LLC1、B16F10に対して、それぞれ160、168、128、91個のペプチドを合成してその免疫原性を評価した。。YTN2、YTN16、LLC1、B16F10に対して、それぞれ65個、69個、25個、3個のペプチドが、DCワクチンによってペプチド反応性CD8陽性T細胞を誘導することが可能であった。そこで、DNAメチル化阻害剤の5-Azacytidine、Decitabine、HDAC阻害剤のVorinostat、Trichostatin A、Panobinostat、Valproic acidが、免疫原性を持ったネオアンチゲンの発現に与える影響を解析した。B16F10由来のネオアンチゲンに対しては、DNAメチル化阻害剤では遺伝子発現に大きな変化は認められなかったが、検討した4種類のHDAC阻害剤によって、3種類中1つのネオアンチゲンにおいて、2.3倍から2.8倍の遺伝子発現の増加を認めた。LLC1由来のネオアンチゲンに関しては、2個のネオアンチゲンにおいて、検討したすべてのDNAメチル化阻害剤とHDAC阻害剤によって2倍から6倍の遺伝子発現の増加を認めた。YTN2及びYTN16細胞株では、DNAメチル化阻害剤におって、遺伝子発現が1000倍に増加した抗原を認めた。また、HDAC阻害剤の中では、Trichostatin Aが最も効率よくネオアンチゲンの遺伝子発現を増強し、無処理では発現が認められなかった18個のネオアンチゲンのうち、12個のネオアンチゲンの発現が誘導された。エピゲノムの制御でネオアンチゲンに対する免疫応答を増強する可能性が示唆された。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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