研究課題/領域番号 |
16H04712
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金田 安史 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10177537)
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研究分担者 |
種村 篤 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (50457016)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 抗腫瘍免疫 / がん |
研究成果の概要 |
HVJ-Eの抗腫瘍作用はRIG-I/MAVS経路が担っている。その下流分子の中でHVJ-Eの抗腫瘍作用を決める分子の同定を行いIRF7であることを明らかにした。HVJ-Eを投与された治験患者の腫瘍組織のRNA seq.により、投与1ヵ月後でもT細胞の活性化マーカーとともにT細胞抑制マーカーの発現も上昇していた。免疫チェックポイント阻害抗体抵抗性になった患者の腫瘍サンプルを移植してPDXマウスを作成した。HVJ-Eの腫瘍内投与により、、有意な腫瘍抑制を認めた。このことは、HVJ-Eと抗PD-1抗体の併用が抗腫瘍効果を増強できることを示唆している。
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自由記述の分野 |
腫瘍治療学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来自然免疫を活性化する1つの経路を担う分子として研究されてきたRIG-Iであるが、我々は癌細胞選択的細胞死を起こすシグナルとして発見し注目してきた。今後はRIG-Iシグナルに焦点をあて癌細胞に特徴的なクロマチン構造変化やその原因究明の研究が進むことが期待され、癌細胞特異的なクロマチン構造変化を起こし細胞死を誘導できる分子機構の究明につながり、癌細胞の新たな特性を明らかにできる。本研究成果をもとにさらに研究が発展すれば、癌の予防や治療に貢献する新規標的分子の同定を可能にし、正常組織に影響を与えることなく癌を駆逐できる理想の癌治療法を提供できる。
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