研究課題/領域番号 |
16H04713
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍治療学
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研究機関 | 岩手医科大学 (2017-2018) 名古屋市立大学 (2016) |
研究代表者 |
石田 高司 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80405183)
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研究分担者 |
上田 龍三 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20142169)
伊藤 旭 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (00571762)
近藤 豊 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00419897)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | CCR4 / 制御性T細胞 / 免疫関連有害事象 / 自己抗体 / 成人T細胞白血病 |
研究成果の概要 |
本研究では、モガムリズマブによる皮膚障害を発症した患者血清中に、ケラチノサイト、メラノサイトに対する自己抗体を検出した。この自己抗体によるCDC活性は、皮膚障害の重症度と相関があった。また、皮膚障害局所において、CDC活性化を示唆する、自己抗体と補体成分C1qの共局在を認めた。また、NGS解析において、皮膚障害時、血液中に新たなB細胞クローンが出現を認め、B細胞レパトアの偏りを認めた。すなわち、モガムリズマブによるTreg除去は、末梢性免疫寛容破綻により、自己反応性B細胞の残存をもたらす。この自己反応性B細胞が産生する自己抗体は、モガムリズマブの免疫関連有害事象に重要な役割を果たす。
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自由記述の分野 |
血液内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、モガムリズマブの制御性T細胞(Tregs)除去により、末梢性免疫寛容が破綻し、残存自己反応性B細胞が産生する自己抗体が、免疫関連有害事象の原因となることを明らかにした。現代の科学においても、B細胞の末梢性免疫寛容メカニズム、TregsがB細胞を制御するメカニズムは、明らかとなっていない。本研究成果は、ヒト免疫メカニズムの基盤的理解に貢献するものと考える。
さらには、本研究成果は、PD-1、CTLA-4に対する抗体治療で認める免疫関連有害事象のさらなる理解に貢献するものである。
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