研究課題/領域番号 |
16H04743
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
釣本 敏樹 九州大学, 理学研究院, 教授 (30163885)
|
研究分担者 |
大橋 英治 九州大学, 理学研究院, 助教 (90378951)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | DNA複製 / 複製フォーク / DNAポリメラーゼ |
研究成果の概要 |
ヒト染色体複製時のリーディング鎖でのPCNA装着機構を明らかにするために、精製した第2のPCNA装着因子Ctf18-RFCとリーディング鎖DNAポリメラーゼPolεを使ってPCNA 装着とDNA合成様式の関係を解析した。その結果、この複合体は (Polε-PCNAによる安定な合成→合成の停止とPCNAの解離→Ctf18-RFCによるPCNAの装着→Polε-PCNA-Ctf18-RFCによるDNA合成の再開)というサイクルを持ち、この機構によって安定で長いリーディング鎖合成を行うことを示した。さらにこの結果からリーディング鎖DNAでもPCNAを能動的に装着する機構があることを明らかにした。
|
自由記述の分野 |
分子生物学、生化学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
真核生物染色体複製のDNA伸長の従来のモデルでは明らかになっていなかったリーディング鎖側への複製クランプPCNAの装着機構について、第2のPCNA装着因子Ctf18-RFCが能動的に機能することを明らかにした。さらにこの因子とリーディング鎖合成DNAポリメラーゼPolεが複合体を形成し、常時DNA合成状況をモニターして、合成が停止するたびに速やかにPCNAを装着するしくみがあることを新たに示した。以上は安定な染色体複製を行うためのより実態に近い機構を明らかにしたものと考える。
|