代表者らは細胞のクロマチンがいわば結晶のように規則正しく折り畳まれた階層構造ではなく、液体のように不規則で流動的な構造であることを明らかにした。それでは、この流動的な環境において、ヘテロクロマチン領域はどのようなメカニズムでクロマチンを不活化しているのであろうか?代表者らは、ヘテロクロマチンは個々のヌクレオソームのダイナミクス(動態)の抑制によって規定されているという仮説を立てた。本研究では、仮説を検証するため、ヌクレオソーム1分子イメージング、蛍光ヌクレオチド修飾標識によってヘテロクロマチンのクロマチン動態を追求した。そしてクロマチン不活化のメカニズムをヌクレオソーム動態から明らかにした。
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