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2018 年度 研究成果報告書

イオン駆動力供給体の電子線とX線による作動機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 16H04757
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 構造生物化学
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

米倉 功治  国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, グループディレクター (50346144)

研究協力者 眞木 さおり (Yonekura Saori)  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードクライオ電子顕微鏡 / X線結晶構造解析 / 単粒子解析 / 電子線三次元結晶構造解析 / イオンチャネル / プロトン駆動力 / 構造多型 / ダイナミクス
研究成果の概要

高等動物から原核生物に至るまで、生体膜内外のプロトン濃度勾配(プロトン駆動力)は、生命活動を担う重要なエネルギー源になる。本研究では、プロトン駆動力を鉄や栄養素の輸送に供給し、これまで構造情報の不足していた膜蛋白質複合体ExbBDの構造解析を行った。X線結晶構造解析からExbBの構造を2.8Å分解能で決定し、さらに単粒子解析からExbB/ExbD複合体の構造を明らかにした。その結果、pHの変化に伴いサブユニットの数が変化し、これがチャネル活性に大きな影響を及ぼすことを明らかになった。これは膜タンパク質がダイナミックに構造を変化させることで活性化する新しい作動機構と考えられる。

自由記述の分野

構造生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で、生命の根源的なエネルギーであるプロトン駆動力を利用するExbBDの構造をX線結晶構造解析と単粒子クライオ電子顕微鏡法により決定した。また、これまで知られていなかった膜蛋白質のダイナミックな形態変化という新しい現象の一端が明らかになった。同様の機構は、他の膜蛋白質でも機能の制御などに利用されている可能性も考えられる。このような研究を通じて、実際に薬剤が機能していく段階や過程を可視化することで、新しい創薬技術の創出へと発展することも期待できる。今後、導入した新型クライオ電子顕微鏡を用いて、より高い分解能での単粒子解析と高精度な電子線三次元結晶構造解析を進め、研究を加速したい。

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公開日: 2020-03-30  

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