ヒト(哺乳類)の場合は四肢を再生できないのはもちろん、皮膚が真皮まで傷ついた際にも再生できず、瘢痕を形成して傷口をふさぐ。瘢痕は元の皮膚の機能を代替できない上に外見も損なうため、瘢痕を残さない皮膚再生の実現が強く望まれている。皮膚を再生する両生類において再生に寄与する細胞が皮下から移動してくるという発見は、皮膚再生のメカニズムの解明と四肢再生との共通性の解明の両方において大きな意義を持つ。本研究でなされた四肢再生と皮膚再生での共通性の解明は、瘢痕のない皮膚再生を将来哺乳類で実現し、更にそこから四肢再生へのステップアップを目指す上での重要な指針になる。
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