ショウジョウバエを用いた研究によって主に3つの成果を得た。1)栄養依存的なステロイドホルモン生合成に関与する口胃セロトニン産生神経(SE0神経)の機能調節を担う遺伝子候補を複数道程した。2)神経ペプチドであるコラゾニンを産生する神経が、栄養を十分に得ていない段階の個体に対して蛹化の負の調節を担うことを見出した。3)メス成虫の生殖幹細胞の増殖制御において、腸から分泌されるNeuropeptide F と呼ばれる神経ペプチドが必須であることを解明した。さらに、Neuropeptide F は栄養状態に応答して分泌が制御されること、そしてこれが栄養依存的な生殖幹細胞増殖に関与することを見出した。
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