研究課題
(1) 細胞周期進行遺伝子の発現がマウス心筋細胞では抑制され、イモリでは抑制されない機構イモリcyclin D1 プロモーター+蛍光遺伝子のトランスジェニック (Tg)イモリの系統化を目指したが、求めるF1個体が取得できなかった。その原因は、F0個体でのモザイク率が高いことであった。そこで左右の二箇所にインジェクションをすることでF1個体の取得率の向上に成功した。(2) イモリ大規模トランスクリプトーム情報の取得と遺伝子改変技術の向上イモリのトランスクリプトームについて論文化し、一般公開を行なった。また、イモリがCRISPR/Cas9による遺伝子破壊が極めて効率よく行えること、すなわち、F0個体を変異ホモ個体として扱えることを様々な遺伝子で示し、論文として公表した。また、上記のTgやゲノム編集等のイモリの遺伝子操作のための受精卵インジェクション法についての論文も公表した。(3) マウスにおける肝臓と心臓間での再生能の違いのしくみについて成体心筋細胞には傷害を受けても分裂できない。一方、肝臓再生においては70%切除では分裂するが30%切除では分裂しない。後者における分裂阻害機構が心筋細胞のものと同じか否かを探るため、30%切除における細胞周期進行因子の動態を心筋細胞および70%肝切除と比較した。その結果、30%切除における細胞周期進行因子のうち、もっとも最初に機能するG1期サイクリンのcyclin D1の発現は上昇するもののその量は少なく、さらにその後に発現誘導がおこるはずのcyclin E, A, Bおよびこれらによって活性化が起こるCDK2やCDK1がほとんど活性化されないことが判明した。このことから30%切除肝臓は傷害を受けた心筋細胞とは異なり、cyclin D1の発現上昇が起こること、しかし、その量が少ないため、結局、心筋細胞同様細胞周期の進行ができないことが判明した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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