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2018 年度 実績報告書

細胞内の3オルガネラ分裂マシンの構造と機能に関するゲノム形態学的解明

研究課題

研究課題/領域番号 16H04813
研究機関日本女子大学

研究代表者

黒岩 常祥  日本女子大学, 理学研究科, 客員教授 (50033353)

研究分担者 永田 典子  日本女子大学, 理学部, 教授 (40311352)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード葉緑体分裂リング / ミトコンドリア分裂リング / ペルオキシソーム分裂リング / オルガネラ分裂マシン / ゲノム形態学 / 細胞小器官(オルガネラ)
研究実績の概要

細菌を除く、単細胞生物から多細胞生物に至るほとんどの生物は真核細胞を生命の基本単位として構成され、その分裂によって増殖している。真核細胞は細胞核の他、ミトコンドリアなど6種の細胞小器官(オルガネラ)があり生命活動を支え、細胞核と共に分裂/増殖する。しかしこれまで細胞核以外のオルガネラの分裂/増殖に関する研究はほとんど無かった。そこで申請者らは1971年以来、粘菌や単細胞で細胞分裂が同調かできる原始紅藻類(シゾンなど)を使い、複膜系のエネルギー変換器:ミトコンドリアと色素体(葉緑体)が、それぞれ独自のMDリング、PDリングを基盤としダイナミンリングなどと複合体を形成する“分裂装置(マシン)”の収縮によって分裂/増殖することを発見した。更にPD リングは糖からなるナノ繊維の束であることやその合成酵素を捉えた。
最近ゲノム形態学的解析により、単膜系ペルオキシゾームにも、POD リングとダイナミンリングからなる分裂マシンを見出した。そこでそれぞれの無傷単離法の改良を行い、ゲノム情報を基盤にMD、PD、POD の各リングの組成を明らかにした。そこから共通性を解明し、進化的意義を考察した。その結果、PDとMDリングが共通の糖繊維の束であること、及びMDリングPODリングの収縮・分裂に共通のダイナミン1が関与していること、更に新たに発見した酵素(dynamo 1)により制御されていることも解った。こうしたことからミトコンドリアとペルオキシソームが共通の祖先から誕生した”姉妹”である可能性が示唆された。

現在までの達成度 (段落)

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

平成30年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Onsite GTP fuellingvia DYNAMO1drives division of mitochondria and peroxisomes2018

    • 著者名/発表者名
      Imoto Yuuta, Abe Yuuichi, Honsho Masanori, Okumoto Kanji, Ohnuma Mio , Kuroiwa Haruko Kuroiwa Tsuneyoshi and Fujiki Yukio
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 9 ページ: 4634

    • DOI

      10.1038/s41467-018-07009-z

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 真核細胞の基本構造と機能をシゾンとメダカモの比較ゲノム形態から解く(2)2018

    • 著者名/発表者名
      黒岩常祥、黒岩晴子、永田典子、本多珠巳、田草川真理、三角修己、加藤翔一、乾弥生、松永朋子、松永幸大
    • 学会等名
      日本植物学会
  • [学会発表] ミトコンドリア分裂リング合成遺伝子MDR1の同定と機能の解析.2018

    • 著者名/発表者名
      吉田大和、黒岩晴子、嶋田崇史、吉田昌樹、大沼みお、藤原崇之、井元祐太、八木沢芙美、西田啓二、廣岡俊亮、三角修己、茂木祐子、赤壁善彦、松下一信、黒岩常祥
    • 学会等名
      日本植物学会
  • [図書] Cyanidioschyzon merolae : A NewModel Eukaryote for Cell and Organelle Biology2018

    • 著者名/発表者名
      ①Kuroiwa, T.,Miyagishima, S.,Matsunaga, S., Sato, N.,Nozaki, H., Tanaka, K., Misumi, O.
    • 総ページ数
      365
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      978-981-10-6100-4

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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