研究課題
H30年度は3年間曝露した曝露パネルおよびエアロゲル収納捕集パネルが地上帰還し、2年目までのエアロゲル初期解析を終了した。1年間、2年間および3年間曝露の比較を行った。具体的には下記の分析を行った。1. 捕集パネルの初期解析:エアロゲルの表面の観察撮影、衝突痕の位置、数、形状並びに入射方向、捕獲微粒子の個数・サイズ、衝突痕体積測定等の物理測定を行った。 合計200個以上の0.1mm以上の衝突痕を発見した。2.曝露パネル:初期観察、撮影の後、微生物と有機物の分析担当機関に分配し下記のサブテーマの分析をおこなった。第一サブテーマ:エアロゲル衝突痕と捕集された微粒子に対して、DNA特異的蛍光色素による染色による顕微鏡観察をおこない、微生物密度の上限を決定した。第二サブテーマ:地球微生物の宇宙空間での生存時間を推定するため、曝露微生物培養後のコロニー数を計測することから生存率を推定し、宇宙での死滅が指数関数であることを確認した。第三サブテーマ:地球外有機物の宇宙変成を調べるため、曝露有機物試料の以下の分析を行った。 a) アミノ酸分析、b) アミノ酸の光学異性体D/L比分析、 c) 加水分解後のアミノ酸分析、 d)ジペプチド分析。また結果解析のため,重粒子線・X線・紫外線照射実験等を行った。第四サブテーマ:宇宙塵中有機物を測定した。1) 宇宙塵の衝突痕を3次元分析した。2) 抽出性有機分子分析を行った。3) 宇宙塵粒子に含まれる有機物の分子・同位体分析を行った。4) 無機分析:宇宙塵の鉱物分析を行い宇宙塵を同定した。 第五サブテーマ:回収した世界最高性能エアロゲルの、密度や疎水性を始めとする物性の変化の有無を分析した。 第六サブテーマ:ISS軌道上の微小粒子存在量データを得て、環境モデルによる予測と比較した。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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