研究課題
「ムダの進化」の好例である繁殖干渉に関しては、実験進化を利用した繁殖干渉の進化が群集動態に及ぼす影響の評価、繁殖干渉によって生じる棲み分け・棲み場所の特殊化の生じやすさを論じた理論を提出するとともに、繁殖干渉のもとで生じると期待される eco-evolutionary dynamics についてのレビューを行なった。これらの成果は投稿中もしくは投稿準備中である。また、沖縄でグッピーがカダヤシを排除する仕組みとして、グッピーの雄によるカダヤシの雌に対する一方向的な繁殖干渉が関わることを明らかにした。また、個体レベルの相互作用が個体群・群集レベルの現象に及ぼす影響に関する理論研究を実施することで「ムダの進化」の理論的側面を補強した。 捕食圧の変化に対して表現型を可塑的に変化させる誘導防御が捕食者―被食者動態に及ぼす影響(Ecology Lettersにて公表)。 繁殖干渉などに見られる群集動態の正の頻度依存性と環境変動が多種共存に与える影響、変動環境において休眠が進化速度に与える影響を明らかにした。個体レベルの相互作用がもたらす密度効果の種間多様性が群集の複雑性-安定性関係に与える影響を検証した。また、種内の性選択・性的対立などが駆動する適応進化が多種共存を促進する数理モデルを解析し、総説を執筆した。種内の個体間相互作用とその進化が、種間関係、ひいては群集レベルの生態学的帰結に及ぼす影響についての理論研究と、「無駄の進化」というコンセプトの普及を目指すべく、国内3学会(日本進化学会・日本動物行動学会・日本生態学会)にて集会企画を行った。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (18件) (うち国際共著 7件、 査読あり 18件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (43件) (うち国際学会 7件、 招待講演 12件) 図書 (1件)
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