放線菌Streptomyces rocheiにおける二次代謝生合成、形態分化、シグナル分子制御の統合深化を目指した。(1)アゾキシアルケンの生合成マシナリーを解析し、また、キノン補酵素要求性デヒドロゲナーゼの機能解析を達成した。またランカサイジンの抗腫瘍活性を見いだし、計算機シミュレーションに基づいて構造改変を行った。(2)線状染色体のゲノム解析を完了した。全長8.36 Mbであり、二次代謝クラスターは35個存在していた。(3)Pseudo-receptor遺伝子srrBの機能解析を行った。srrBは抗生物質生産を負に制御し、時期特異的発現による巧妙な転写活性化調節機構の存在を示した。
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