研究課題/領域番号 |
16H05005
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
内野 敏剛 九州大学, 農学研究院, 特任教授 (70134393)
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研究分担者 |
高木 浩一 岩手大学, 理工学部, 教授 (00216615)
田中 史彦 九州大学, 農学研究院, 教授 (30284912)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 農業工学 / 農林水産物 / プラズマ / 高電圧 / 青果物輸出 / エチレン分解 / 殺菌 / 加湿 |
研究実績の概要 |
1.プラズマによる空中浮遊菌の殺菌:引き続き3連のDBD式リアクタにより空中浮遊菌の殺菌を行った。昨年度は放電に伴う副産物のオゾンの影響が明確でなかったことから、オゾンのみの影響を詳細に検討した。オゾンは乾燥空気を使用した場合でもわずかに残る供試菌や実験器具の水分と反応しヒドロキシルラジカルを生じ、若干の殺菌効果を有する可能性を見出した。また、相対湿度を80%とすると乾燥時より生菌数は減少した。14.6kVp-p、1000Hz正弦波をリアクタに印加し、相対湿度0%、80%で殺菌試験を行った結果、無印加の対照区(湿度0%)に比べ両電圧印加区の生菌数は減少し、乾燥区に比べ湿潤区の生菌数は有意に小さかった。 2.プラズマによるエチレン分解:DBD式リアクタ(単式)に100ppmエチレンを4L/minを通気し、エチレン分解試験を行った。エチレン分解効率は15.7kVp-p印加時にコロナ放電(17.47kVp-p)の2倍程度となった。また、エチレン分解速度定数は電圧とともに増加し、DBDはコロナ放電の数十倍となった。さらに小型容器のデータから実用型プレハブ冷蔵庫内のエチレン分解予測を行い、予測値と実験値はよく一致した。 3.静電霧化による高湿度環境の構築:中空針状電極に直流負電圧を印加し、針状電極から滴下する液滴の周囲に環状の接地電極を配して静電霧化試験を行った。電圧の増加に伴い滴下する液滴径が減少し、-5kVでほぼ完全に霧化した。霧化された液滴をシリコン油で捕捉し、顕微鏡下で粒径を測定した結果、平均粒径は420μm程度であった。また、密閉したプラスチック容器中に静電霧化装置を設置して-5kVを針状電極に印加し、内部の湿度変化を調査した。湿度は時間とともに増加するが、対照区が30分後には68%であったのに対し、処理区は増加速度が速く同時間後には96%となった。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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