研究課題/領域番号 |
16H05011
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
福田 弘和 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90405358)
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研究分担者 |
徳田 功 立命館大学, 理工学部, 教授 (00261389)
永野 惇 龍谷大学, 農学部, 講師 (00619877)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 環境ストレス応答 |
研究実績の概要 |
環境応答の解明と制御技術の開発は、植物栽培における基本課題である。特に、機能性野菜や薬用植物については機能性を司る代謝システムへの高度な環境調節が重要であるため、総合的な環境応答の解明と数理モデル化が必要となる。そこで本研究では、「全遺伝子を対象とした環境応答の一斉モデル化」について新規手法の確立を目指している。ここでは、最先端のモデリング手法を基軸とし、植物工場の環境制御技術と数理科学を駆使することで、モデリングの精度と同定速度を著しく高めることを実現する。本研究の成果は、産業上も有用であり、様々な植物に対する最適環境条件の高速探索、育種、次世代植物生産(制御されたフィールド、知能化施設園芸、植物工場など)の高度化に大きく貢献すると期待される。 特に、「植物工場」は、我が国が世界に誇る植物生産技術であり、更なる高度化が求められている。現在、多くの新規参入企業が高機能な野菜等の開発に注力しているが、高機能野菜や薬用植物などは従来の勘と経験則に頼った手法だけでは開発が困難とされるものが多い。したがって、網羅的な生理代謝の情報(オミクス情報)の活用が重要となるが、オミクス情報を植物生産へ適用するための「モデリング技術」が大きな研究課題となっている。 H29年度は、(1)サンプリング時における時間分解能などの最適化を、特に分子時刻表の評価精度を指標に行った。(2)非24時間周期への栽培環境の拡張として、生育評価・概日リズムの状態評価を数理モデルと合わせて検討した。特に、位相応答曲線の不安定点近傍への周期的パルス入力により、概日時計細胞ネットワークにおける位相特異点の発生とそれがもたらす生理的影響と生育への影響を、レタスを用いて栽培試験した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請書に記載した計画通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
計画に沿って研究を実施する。また、特許出願を行う。
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