研究課題
ウシバベシア原虫は牛の赤血球内に寄生し、増殖、破壊、再侵入を繰り返しながら、宿主に深刻な発熱、貧血、血色素尿、黄疸などの病害を引き起こす。しかし、いまだ有効なワクチンが開発されていない。本研究課題では、申請者がこれまで見いだしてきた研究シーズ(赤血球侵入に関わるワクチン候補原虫分子群、侵入分子群の遺伝子多型性、オーダーメイド型ワクチン戦略、新たな赤血球侵入評価系)を活用して、バベシアによる赤血球侵入を2段階で阻止できるサブユニットカクテルワクチンの開発を目指す。特に、野外で蔓延するバベシアの様々な遺伝子型を簡便に検出できるタイピングPCR法も完成させて、汚染国に適したオーダーメイド型の牛バベシア病ワクチンの開発プロトコールを確立し、そのワクチン戦略を世界に提示する。最終年度では、1)新たに発見された病原性ウシバベシア種の世界分布と感染宿主を解明し、2)ウシバベシアのワクチン候補抗原の牛における免疫原性を確認し、3)世界に分布するウシバベシアのワクチン候補抗原の多型を整理し、4)ウシバベシアのマダニ感染系を確立し、さらには5)遺伝子組換えウシバベシア原虫の作出にも成功した。これらの研究結果はサブユニットカクテルワクチンの開発に向けて極めて有効な基盤成果となった。しかしながら、汚染国に適したオーダーメイド型の牛バベシア病ワクチンの開発プロトコールを完成するまでは至らなかった。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 10件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Parasitology International
巻: 77 ページ: 102107~102107
10.1016/j.parint.2020.102107
Transboundary and Emerging Diseases
巻: - ページ: -
10.1111/tbed.13546
Scientific Reports
巻: 9 ページ: -
10.1038/s41598-019-52512-y
Journal of Veterinary Medical Science
巻: 81 ページ: 1197~1200
10.1292/jvms.19-0220
巻: 71 ページ: 5~10
10.1016/j.parint.2019.03.004
Veterinary Parasitology: Regional Studies and Reports
巻: 13 ページ: 85~91
10.1016/j.vprsr.2018.04.003
Journal of Clinical Microbiology
巻: 56 ページ: -
10.1128/JCM.00895-18
Ticks and Tick-borne Diseases
巻: 9 ページ: 1475~1483
10.1016/j.ttbdis.2018.06.012
Acta Parasitologica
巻: 63 ページ: 433~433
10.1515/ap-2018-0051
巻: 80 ページ: 333~336
10.1292/jvms.17-0549
https://www.obihiro.ac.jp/facility/protozoa/