研究成果の概要 |
FAB1による細胞膜上の“極性場”の形成機構の解明を中心に,オーキシンなど上流のシグナル伝達系からの情報の入力から下流の細胞骨格系,膜交通系など情報出力系までの複数の分子システムを有機的に統合することで,細胞の極性確立とそれに伴う極性分泌のメカニズムを総合的に理解することを目指した。結果として,PI(3,5)P2を特異的に標識する蛍光マーカーを開発し,共焦点レーザー顕微鏡による解析によって伸長中の根毛のPI(3,5)P2の動態解析を世界で初めて成功した 。更に,根毛においてFAB1と特異的に結合する低分子量GTPase, ROP10を同定し,根毛の側面形成時における役割の解明に成功した。
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